「“対話中心の活動”の勧め〜多文化共生社会を目指して〜」 東海日本語ネットワーク 副代表 米勢 治子先生 




「対話中心の活動」を勧めるわけ(1)

「教えること」の問題点
・「教えられない」ボランティアの存在
・「教えるー教えられる」非対等な関係性
   ↓ 「教える」ことを止めれば・・・
・一人でも多くの日本人の参加
・対等な関係性での参加・活動
多文化共生社会の基礎づくり



対話中心の活動」を進めるわけ(2)
「対話することが言語能力を伸ばす」
・100回の練習より「真」のコミュニケーション
・個人にかかわることが心に残る

◆ボランティアも「日本語によるコミュニケーションの方法」を学ぶ
言語習得・相互学習の場  




日本語ができれば問題は解決するか
■“教えない日本語教育”(田中1996)
・日本語習得
≠ことばを身につけること
=コミュニティにおいて「声」を持つこと
「受け入れるコミュニティがより民主的になることによって、外国人が日本語能力が不十分であってもまず『声』を持つことがで着るようにする」  



━参加者の声━

1.先生の今日のお話は、今までの私たちの日本語教室を根底から考え直す、大変貴重なお話でした。「対話型」更に学んで取り組みたいと思います。
2.「自己表現型話題シラバス」の考え方は大変参考になりました。「教えない代わりに何をしたらいいか」を考えながら“対話中心”の活動をしていきたいと思います。
3.文型、勉強型の授業から、地域型の対話型ボランティアの考え方というのは
実に面白い革新的な考え方で、コチコチの“教えるの大好き人間”には大きな刺激でした。先生のお話に説得力があり、実に面白い講義でした。ソフトであたたかいお人柄ながら、言いたいことをはっきりおっしゃる先生に大変感心しました。本当に素敵な方ですね。
4.日頃、教科書中心で教育しているので、今日「対話中心の活動」についてお話を聞き大変ためになりました。特に「ネタ探し」は実践的で今後の参考にしたいと思いました。常に「対話中心」を頭に置き活動していきたいと思います。
5.多文化共生社会はこれからの日本に必要な考え方だと思いました。具体的なネタの決め方はコミュニケーションの中でとても役に立ちそうです。
6.文法中心でやってきましたが、対話中心とはいきませんがチャレンジしてみたいと思います。テーマ探しも勉強になりました。学習者が興味を持って話しが膨らむテーマを、自分なりに考えてみたいと思います。
7.学習者(外国人)の日本語は、本来その人の人格を表すものではない。どういう日本語を教えられたかによるというお話が、自分自身注意しなければいけないという意味で印象に残りました。「レシートを教材に」面白いと思います。今まで考え付きませんでした。